【2026年】帰国生入試とは?海外高校卒業後に日本の大学を受験する方法

帰国生入試とは?海外高校卒業後に日本の大学を受験する方法

海外の高校を卒業した後の進路には、そのまま現地の大学・カレッジへ進学する方法と、日本に帰国して日本の大学を受験する方法があります。

日本の大学を受験する場合、海外での修学経験を活かして、帰国生入試・海外就学経験者入試・総合型選抜などを利用できることがあります

この記事では、2026年時点で確認できる公式情報をもとに、帰国生入試の受験資格、出願書類、必要な英語力、統一試験、出願スケジュール、面接・小論文対策についてわかりやすくまとめています。

  • 帰国生入試・海外就学経験者入試とはどのような入試か
  • 海外の高校を卒業した場合の日本の大学入学資格
  • 出願に必要な書類・英語資格・統一試験の考え方
  • 帰国生入試に向けて早めに準備しておきたいこと

帰国生入試とは?

帰国生入試とは、海外の学校で一定期間学んだ経験のある生徒を対象にした大学入試制度です。

大学によって名称は異なり、帰国生入試、帰国生対象入学試験、海外就学経験者入学試験、グローバル入試、総合型選抜など、さまざまな名称で実施されています。

一般入試とは異なり、高校の成績、海外での修学歴、英語資格、統一試験、志望理由書、小論文、面接などを組み合わせて選考されることが多いのが特徴です。

ただし、帰国生入試の対象者、必要書類、英語スコア、試験内容は、大学・学部・学科・入学年度によって大きく異なります。必ず志望大学の最新の募集要項を確認しましょう。

帰国生入試と帰国子女入試の違い

以前は「帰国子女入試」という名称が広く使われていましたが、現在は「帰国生入試」「海外就学経験者入試」などの名称を使う大学も増えています。

名称主な意味注意点
帰国生入試海外で一定期間学んだ生徒を対象にした入試私費留学の生徒も対象になる場合があります。
帰国子女入試保護者の海外赴任などに伴い海外で学んだ生徒を対象とする入試大学によっては、保護者の海外赴任が条件になる場合があります。
海外就学経験者入試海外の教育制度で学んだ経験を評価する入試大学により、在籍期間や最終学年の在籍条件が細かく決められています。
総合型選抜・グローバル入試学力だけでなく、活動実績、志望理由、語学力などを総合的に評価する入試帰国生専用ではない場合もあります。

名称だけで判断せず、募集要項の「出願資格」「対象者」「選考方法」を確認することが大切です。

日本の大学入学資格

日本の大学を受験するには、まず大学入学資格を満たしている必要があります。

文部科学省では、大学入学資格の一つとして、外国において学校教育における12年の課程を修了した者などを挙げています。

また、国際バカロレア、アビトゥア、バカロレア、GCEAレベル、国際Aレベル、欧州バカロレア資格を保有する者や、WASC、CIS、ACSI、NEASC、Cognia、COBISなどの国際的な評価団体の認定を受けた教育施設の12年課程を修了した者も、大学入学資格として整理されています。

文部科学省「大学入学資格について」はこちら >>

帰国生入試の受験資格

帰国生入試の受験資格は大学・学部によって異なりますが、一般的には次のような条件が確認されます。

確認項目主な内容注意点
学校教育の年数12年間の学校教育を修了、または修了見込みであること国によって学年制度や卒業時期が異なるため、早めの確認が必要です。
海外での在籍期間外国の教育制度に基づく学校に一定期間在籍していること2年以上、最終学年を含むこと、継続在籍など、大学ごとに条件が異なります。
高校卒業資格現地高校の卒業証明書、卒業見込み証明書、統一試験結果など卒業時期が日本の出願時期より後になる場合は、卒業見込みで出願できるか確認しましょう。
英語力・語学力TOEFL iBT、IELTS Academic、英検、TOEICなど大学によって認められる試験、必要スコア、有効期限が異なります。
統一試験・大学入学資格試験SAT、ACT、Aレベル、IB、NCEA、州統一試験など提出必須か任意か、最終結果でよいか予測スコアでよいかを確認しましょう。

帰国生入試では、「海外に住んでいたこと」だけでは出願資格を満たさない場合があります。海外のどの学校に、いつからいつまで、どの学年で在籍していたかが重要になります。

国・地域別に確認したい卒業資格・統一試験

海外の高校を卒業して日本の大学を受験する場合、国・地域ごとの卒業資格や統一試験の扱いを確認しておく必要があります。

国・地域確認したい資格・試験の例注意点
アメリカ高校卒業証明書、成績証明書、SAT、ACT、APなどSATやACTが必須か任意かは大学により異なります。SAT Subject Testsは終了しています。
カナダ州の高校卒業資格、成績証明書、州試験の結果など州によって教育制度や卒業要件が異なります。
イギリスGCE A Level、International A Level、GCSE/IGCSEなど希望学部によって必要科目が指定される場合があります。
オーストラリア州ごとの高校修了資格、ATAR、HSC、VCEなど12月卒業が多いため、日本の入試日程との調整が必要です。
ニュージーランドNCEAなど12月卒業が多く、出願時に最終結果がまだ出ていない場合があります。
IB校International Baccalaureate DiplomaPredicted Gradesで出願できるか、最終結果提出が必要かを確認しましょう。

国やカリキュラムによっては、日本の大学の出願時点で最終結果がまだ出ていないことがあります。その場合、卒業見込み証明書、予測スコア、途中成績で出願し、合格後に最終結果を提出する形式になることもあります。

帰国生入試の出願スケジュール

帰国生入試のスケジュールは大学によって異なりますが、一般的には春から夏にかけて募集要項が公開され、夏から秋にかけて出願・試験が行われることが多いです。

時期の目安準備することポイント
高校1〜2年生進学したい学部・専攻を考える理系・医療系・建築系などは高校で必要科目が指定される場合があります。
高校2年生志望大学の前年の募集要項を確認出願資格、必要書類、英語試験、統一試験、試験内容を確認します。
高校2年生〜高校3年生TOEFL、IELTS、SAT、ACTなどを受験スコアの有効期限、公式スコア送付方法、結果公開日を確認します。
5月〜7月ごろ最新年度の募集要項を確認前年度から変更されることがあるため、必ず最新要項を確認しましょう。
6月〜8月ごろ出願書類の準備海外の高校から証明書を発行してもらうには時間がかかることがあります。
7月〜10月ごろ出願・筆記試験・面接日本で受験が必要な場合は、一時帰国のスケジュールも調整します。
合格後入学手続き・最終書類提出卒業証明書や最終成績、統一試験結果の提出が必要になる場合があります。

特にオーストラリアやニュージーランドなど12月卒業の国では、現地高校に在籍しながら日本の大学入試のために一時帰国するケースがあります。試験日程、現地校の授業・試験、卒業要件を早めに確認しておきましょう。

出願書類の例

帰国生入試では、海外の高校が発行する書類や、英語試験・統一試験の公式スコアが必要になることがあります。

書類内容注意点
入学願書大学所定の出願フォームオンライン出願と郵送書類の両方が必要な場合があります。
志望理由書志望学部・学科で学びたい理由を書く書類海外経験の説明だけでなく、大学で何を学びたいかが重要です。
高校の成績証明書在籍期間中の成績を示す書類最終学年までの成績が必要な場合があります。
卒業証明書・卒業見込み証明書高校卒業または卒業見込みを証明する書類卒業時期が出願後の場合、後日提出になることがあります。
在籍証明書・修学期間証明書海外校での在籍期間を証明する書類帰国生入試の出願資格確認で重要です。
英語資格のスコアTOEFL iBT、IELTS Academic、英検、TOEICなど認められる試験、有効期限、公式送付方法は大学ごとに異なります。
統一試験の結果SAT、ACT、Aレベル、IB、NCEA、州試験など提出が必須か任意か、最終結果か予測スコアかを確認します。
推薦状高校の先生やカウンセラーによる推薦状英語で発行された場合、日本語訳が必要か確認しましょう。

大学によっては、原本、コピー、翻訳、公証、学校からの直送、試験実施機関からの公式スコア送付など、提出方法が細かく指定されています。書類不備を防ぐため、募集要項は必ず最後まで確認しましょう。

帰国生入試で使われる英語資格

帰国生入試では、英語資格の提出が必要になることがあります。

よく使われる英語資格には、以下のようなものがあります。

  • TOEFL iBT
  • IELTS Academic
  • 英検
  • TOEIC L&R / TOEIC S&W
  • Cambridge English
  • Duolingo English Test ※大学により扱いが異なります

ただし、どの試験が認められるかは大学・学部により異なります。たとえば、TOEFL iBTとIELTS Academicのみを英語能力審査に使う大学・学部もあります。

また、英語スコアは「出願資格」として使われる場合と、「合否判定の一部」として使われる場合があります。最低スコアを満たしていても、合格が保証されるわけではありません。

英語力の目安はどれくらい?

帰国生入試に必要な英語力は、大学・学部・入試方式によって大きく異なります。

旧ページでは大学別の英語スコア例を掲載していましたが、英語資格の種類、スコアの有効期限、TOEFL iBTのスコア形式、IELTSの扱い、TOEICの利用可否などは年度ごとに変わることがあります。

そのため、2026年版では、固定のスコア表を掲載するよりも、次のように確認することをおすすめします。

  1. 志望大学の最新募集要項を確認する
  2. 認められる英語試験の種類を確認する
  3. 必要な最低スコアがあるか確認する
  4. スコアの有効期限を確認する
  5. 公式スコアの送付方法を確認する
  6. 自宅受験版やオンライン試験が認められるか確認する

帰国生は会話力が高い一方で、大学入試では、正確な英文を書く力、抽象的な文章を読む力、日本語で論理的に説明する力も求められます。英語力だけでなく、日本語小論文や面接対策も早めに始めましょう。

帰国生入試の選考方法

帰国生入試の選考方法は大学・学部によって異なりますが、一般的には以下のような方法が組み合わされます。

選考方法内容対策ポイント
書類審査成績、在籍期間、志望理由書、活動実績などを確認海外経験を「何を学んだか」「大学でどう活かすか」につなげて説明します。
小論文日本語または英語で論理的な文章を書く試験時事問題、社会課題、志望分野に関するテーマに慣れておきましょう。
筆記試験国語、英語、数学、理科など学部によって必要科目が異なります。
面接志望理由、海外経験、将来の目標などを確認日本語面接、英語面接、グループ面接など形式を確認しましょう。
英語能力審査TOEFL iBT、IELTS Academicなどのスコアを利用出願締切に間に合うよう、早めに受験しましょう。

面接でよく聞かれる質問の例

帰国生入試の面接では、海外経験そのものだけでなく、その経験を通じて何を学び、大学でどのように活かしたいかが問われます。

  • なぜこの大学・学部を志望しましたか?
  • 大学では何を学びたいですか?
  • なぜ海外の大学ではなく、日本の大学を希望するのですか?
  • 海外の高校で最も力を入れたことは何ですか?
  • 滞在国と日本の教育制度の違いをどう感じましたか?
  • 海外生活で苦労したこと、それをどう乗り越えたかを教えてください。
  • 志望分野に関心を持ったきっかけは何ですか?
  • 最近関心を持っている社会問題は何ですか?
  • 卒業後はどのような進路を考えていますか?
  • あなたの海外経験は、大学での学びにどのように役立つと思いますか?

回答を丸暗記するのではなく、どの質問にも自分の経験、学び、志望理由、将来の目標を結びつけて話せるように準備しておきましょう。

小論文・エッセイ対策

帰国生入試では、日本語の小論文や英語のエッセイが課されることがあります。

海外の高校で英語のエッセイを書いていた生徒でも、日本語の小論文には慣れていないことがあります。反対に、日本語で考えることはできても、英語で学術的に書く練習が不足している場合もあります。

小論文・エッセイ対策では、以下を意識しましょう。

  • 結論、理由、具体例、まとめの流れで書く
  • 自分の体験だけでなく、社会的な視点を入れる
  • 志望学部に関連するニュースやテーマを調べる
  • 日本語と英語の両方で、自分の意見を説明できるようにする
  • 添削を受け、論理構成と表現を改善する

現地高校での科目選択も重要

帰国生入試では、海外の高校でどの科目を履修していたかが重要になることがあります。

特に、理系、医療系、建築、心理、経済、情報、国際関係などの学部では、高校での履修科目や成績が出願資格・選考に関係する場合があります。

高校の科目を自由に選べる国・学校では、早い段階で将来の専攻を意識して科目選択をすることが大切です。

科目選択で確認したいポイント

  • 志望学部で数学が必要か
  • 理系学部で物理・化学・生物の指定があるか
  • 経済・商学系で数学が重視されるか
  • IBやAレベルで指定科目やHigher Levelの条件があるか
  • 日本の大学と海外大学の両方を視野に入れる場合、どちらにも対応できる科目選択になっているか

「帰国生入試だから受験科目が少ない」と考えていると、志望学部の出願条件を満たせないことがあります。高校2年生の科目登録前には、ある程度進学分野を絞っておくと安心です。

帰国生入試の準備で注意したいこと

帰国生入試では、出願資格を満たしているか、必要書類を揃えられるか、英語試験のスコアが間に合うかが大きなポイントになります。

特に注意したいのは以下の点です。

  • 募集要項は毎年変わる可能性がある
  • 同じ大学でも学部によって条件が異なる
  • 英語試験の有効期限が決められていることが多い
  • 公式スコアの直送が必要な場合がある
  • 海外の高校から書類を取り寄せるのに時間がかかる
  • 卒業時期と日本の入試日程が合わないことがある
  • 一時帰国が必要な試験日程かどうか確認が必要

海外の高校で勉強しながら日本の大学受験を準備するのは、想像以上に大変です。志望校が決まっていない段階でも、早めに入試制度を調べ、英語試験や小論文対策を始めておきましょう。

公式情報の確認リンク

帰国生入試は、大学ごとに制度や条件が大きく異なります。以下のような公式ページを確認し、必ず最新の募集要項を参照してください。

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帰国生入試についてよくある質問

帰国生入試は、海外に何年いれば受験できますか?
大学・学部によって異なります。2年以上の海外在籍を求める大学もあれば、最終学年を含むこと、継続在籍であることなど細かい条件を設ける大学もあります。必ず志望大学の最新募集要項を確認してください。
海外の高校を卒業すれば、日本の大学に出願できますか?
一般的には、外国において学校教育における12年の課程を修了しているかどうかが重要です。ただし、国や学校制度によって扱いが異なるため、大学入学資格を満たすか、志望大学に事前確認することをおすすめします。
帰国生入試にはTOEFLやIELTSが必要ですか?
必要かどうかは大学・学部・入試方式によって異なります。TOEFL iBTやIELTS Academicを必須とする大学もあれば、英語資格を不要とする入試もあります。認められる試験の種類や有効期限も必ず確認しましょう。
帰国生入試では小論文や面接がありますか?
多くの大学で、小論文、面接、筆記試験、書類審査などが組み合わされます。海外経験だけでなく、志望理由、社会への関心、学びたい分野、将来の目標を論理的に説明できるよう準備しておきましょう。
日本の大学と海外大学のどちらを目指すべきですか?
希望する専攻、将来の進路、学費、卒業後に働きたい国、英語力、日本語力によって変わります。海外大学と日本の大学の両方を視野に入れる場合は、必要な科目・英語試験・出願時期が重ならないよう、早めに計画を立てることが大切です。
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