
Aレベル(A Levels)は、イギリスなどの大学進学で広く使われている大学入学資格です。正式には GCE Advanced Level と呼ばれ、イギリスの教育制度では、AレベルやASレベルは Level 3 に位置づけられています。
イギリスの大学は、入学後すぐに専攻分野の専門的な勉強が始まることが多いため、大学入学前の段階で、専攻に関連する科目をしっかり学んでおくことが大切です。Aレベルは、その大学進学準備として使われる代表的な資格のひとつです。
- Aレベルとは何か
- AレベルとASレベルの違い
- Aレベルとファウンデーションコースの違い
- 日本人留学生がAレベルを選ぶべきケース
Aレベル(A Levels)とは?
Aレベルは、主にイギリスの高校後半にあたる時期に学ぶ、科目別の大学入学資格です。通常はGCSE修了後、16歳から18歳ごろの2年間で学び、3科目以上を選択して専門的に勉強します。
UCASでは、Aレベルは大学進学、さらなる学習、トレーニング、就職につながる科目別資格として説明されています。大学進学を目指す場合、志望する大学・学部が指定するAレベル科目や成績を満たすことが重要になります。
| 項目 | Aレベルの概要 |
|---|---|
| 正式名称 | GCE Advanced Level |
| 資格レベル | Level 3資格 |
| 主な対象 | GCSE修了後の16〜18歳ごろの学生 |
| 学習期間 | 通常2年間 |
| 科目数 | 一般的に3科目以上 |
| 評価方法 | 主に試験。科目により課題・実技・コースワークが含まれる場合あり |
| 主な進路 | イギリス大学、海外大学、職業訓練、就職など |
AレベルとASレベルの違い
ASレベル(Advanced Subsidiary)は、Aレベルよりも学習範囲が短い資格です。学校や試験制度によって扱いは異なりますが、現在のイングランドでは、ASレベルとAレベルは別々の資格として扱われるケースがあります。
一方、Cambridge International AS & A Levelなどの国際Aレベルでは、ASレベルからAレベルへ発展させる形で学べる科目もあります。そのため、「1年目にAS、2年目にAレベル」という説明は、制度や試験団体によって当てはまる場合と、そうでない場合があります。
Aレベルを検討する場合は、「どの試験団体のAレベルか」「ASレベルの成績がAレベルにどう関係するか」「志望大学がどの科目・成績を求めているか」を確認することが大切です。
なぜイギリス大学進学でAレベルが重要なの?
イギリスの大学は、日本の大学のような一般教養課程が少なく、1年次から専攻分野の専門的な学習が始まることが多いです。そのため、大学入学前に、専攻に関連する科目を深く学んでいるかどうかが重視されます。
たとえば、医学・薬学・獣医学・工学・数学・経済学などの分野では、Aレベルで特定の科目を履修していることが出願条件になることがあります。大学や学部によっては、ファウンデーションコースよりもAレベルの方が適している場合もあります。
Aレベルとファウンデーションコースの違い
日本の高校を卒業してイギリスの大学を目指す場合、一般的にはファウンデーションコースを経由するルートがよく選ばれます。ただし、志望大学や専攻によっては、Aレベルを選んだ方がよいケースもあります。
| 比較項目 | Aレベル | ファウンデーションコース |
|---|---|---|
| 主な目的 | イギリスの大学入学資格を取得する | 留学生向けに大学進学準備を行う |
| 学習期間 | 通常2年間 | 通常1年前後 |
| 学習内容 | 選択した3科目以上を深く学ぶ | 英語、スタディスキル、専攻分野の基礎を学ぶ |
| 向いている人 | 難関大学や特定の専門分野を目指す人 | 日本の高校卒業後に効率よく大学進学を目指す人 |
| 注意点 | 英語力・学力ともに高い準備が必要 | 進学できる大学・学部がプログラムにより異なる |
イギリスの大学は、通常3年制で、一般教養課程を学ぶ段階がなく、すぐに専門的な勉強が始まります。これは、イギリスで高校に在籍している段階で、日本の大学の1年生で勉強するような一般教養過程を修了しているためです。日本の高校を卒業[…]
Aレベルが向いている人
Aレベルは、誰にでも必要なルートではありません。日本の高校を卒業してイギリス大学に進学する場合、多くの学生にとってはファウンデーションコースの方が現実的なこともあります。ただし、次のような方にはAレベルが選択肢になります。
- オックスフォード、ケンブリッジ、医学部、獣医学、歯学、薬学など、出願条件が厳しい分野を目指している
- 数学、物理、化学、生物など、専攻に直結する科目をしっかり学びたい
- イギリスだけでなく、複数国の大学進学も視野に入れている
- 2年間かけて大学進学準備をする時間がある
- 英語で専門科目を学ぶ準備ができている、または準備する意思がある
Aレベルが向いていない場合
一方で、できるだけ短期間でイギリス大学進学を目指したい方、英語力やアカデミックスキルに不安がある方には、ファウンデーションコースの方が合っている場合があります。
- 高校卒業後、できるだけ早く大学進学を目指したい
- 英語力を伸ばしながら大学進学準備をしたい
- 志望大学がファウンデーションコースからの進学を認めている
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Aレベルの科目選び
Aレベルでは、大学で学びたい専攻にあわせて科目を選ぶことが大切です。大学やコースによって必要科目が細かく指定されていることがあるため、早い段階で志望大学の入学条件を確認しておきましょう。
| 目指す分野 | 選ばれることが多いAレベル科目の例 |
|---|---|
| 医学・薬学・生命科学 | Biology、Chemistry、Mathematics など |
| 工学・コンピューターサイエンス | Mathematics、Further Mathematics、Physics、Computer Science など |
| 経済・ビジネス | Mathematics、Economics、Business、Accounting など |
| 法学・政治・国際関係 | History、Politics、English Literature、Economics など |
| 心理学・社会科学 | Psychology、Sociology、Biology、Mathematics など |
| アート・デザイン | Art & Design、Design & Technology、Media Studies など |
上記はあくまで一般的な例です。実際の出願条件は大学・学部・コースにより異なります。特に医学、獣医学、歯学、薬学、建築、工学、数学、経済学などは、必要科目や成績条件を必ず確認しましょう。
Aレベルの成績とUCAS Tariff points
イギリス大学の出願では、Aレベルの成績そのものが条件として示される場合と、UCAS Tariff pointsで条件が示される場合があります。
UCAS Tariff pointsとは、資格や成績を点数に換算する仕組みです。ただし、すべての大学・コースがTariff pointsを使うわけではありません。大学によっては「AAB」「ABB」のように、Aレベルの成績を直接指定する場合もあります。
| Aレベル成績 | UCAS Tariff pointsの目安 |
|---|---|
| A* | 56 |
| A | 48 |
| B | 40 |
| C | 32 |
| D | 24 |
| E | 16 |
日本人留学生の代表的な進学ルート
日本の高校からイギリス大学を目指す場合、Aレベルを含めていくつかの進学ルートがあります。
Aレベルを経由するルート
- 日本の高校を卒業、または海外の高校課程へ進学
- 必要に応じて英語コースやPre-A Levelコースで準備
- Aレベルで3科目以上を履修
- UCASを通じてイギリス大学へ出願
- Aレベルの成績条件を満たして大学1年次へ進学
ファウンデーションを経由するルート
- 日本の高校を卒業
- International Foundationコースへ進学
- 英語、スタディスキル、専攻分野の基礎を学ぶ
- 成績条件を満たして大学1年次へ進学
Aレベルは2年間かけて専門科目を深く学ぶルート、ファウンデーションは留学生向けに大学進学準備を行うルートです。どちらが良いかは、志望大学、専攻、現在の英語力、学力、準備期間によって変わります。
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2026年時点の確認ポイント
- AレベルとASレベルは、イギリスの資格制度ではLevel 3資格に位置づけられています。
- UCASでは、Aレベルは通常3科目以上を2年間で学ぶ資格として案内されています。
- 大学・コースにより、必要なAレベル科目や成績は異なります。
- UCAS Tariff pointsを使う大学・コースもありますが、すべての大学が使うわけではありません。
- 2026年のイングランドにおけるA level、AS、T Levelの結果発表日は2026年8月13日です。
- Cambridge International AS & A Levelsなど、海外の学校で履修できる国際Aレベルもあります。
よくある質問
公式情報・参考リンク
- UCAS:A levels
- GOV.UK:What qualification levels mean
- UCAS:UCAS Tariff points
- Ofqual:Student guide to exams and assessments in 2026
- Cambridge International AS & A Levels
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