この記事では、留学時にはどの程度の現金を持っていくべきなのか、クレジットカードやデビットカードは必要なのかについて説明しています。また、お得に外国送金をする方法も紹介します。
時間がない人のために先に結論を言っておくと、基本は「現金:3~5万円」+「現地のATMで使えるカード:3枚」を用意しておくと、もしもの時でも安心してトラブルに対処することができます。
3枚のカードを用意しよう
なぜ3枚もカードが必要なのでしょうか?次の2つのトラブル事例を見てみましょう。自分は大丈夫と思っていても案外トラブルに陥ってしまうものです・・・。
- トラブル事例 1:ATMで使えるカードを1枚だけ持って、現金を引き出しにいったところ、暗証番号を既定の回数以上間違えてしまい、カードが使えなくなり、現金も引き出せなくなった。
- トラブル事例 2:お財布に2枚のカードを入れておいたところ、そのお財布が盗難にあり、他にお金もなく困った。
<トラブルを回避するために>
カードを3枚用意しておき、いつも使う1枚をお財布の中にいれておき、バッグの別のところに予備のカードを入れておき、さらに普段は使わないもう1枚の予備のカードは家に置いておくといった対応をされることをお勧めします。
<海外で現金を引き出せるカードの種類>
カードと言うと、日本ではクレジットカードのことを思い浮かべる人が多いと思いますが、他にも色々な種類のキャッシュカードがあります。
クレジットカードの他に、プリペイドカード(キャッシュパスポートやMoneyT Globalなど)やVISAデビットがあります。
長期で留学する方は、現地で銀行口座を開設して銀行カードを使うのもお勧め。銀行カードでそのまま買い物もできます。
現金はどのくらい必要?
到着後にすぐに使用する必要最低限の額として、3~5万円程度の外貨を小額紙幣で用意します。多額の現金を持ち歩くのは危険です。
また、万が一のお守りの代わりに、パスポートに、一万円札を2~3枚、隠し持っておくのもひとつのアイデア。ただし、出入国の際はパスポートを係官に渡すので、その際は、自分のバッグに移しておきましょう。
お得な外国送金方法
現地で銀行口座を開設して、為替レートが円高になっているときを狙って外国送金をすれば、カードのように毎回手数料がかかることがなくお得です。
ただ、銀行からの外国送金は銀行手数料が結構かかります。そこでお勧めなのが、WISE(旧TransferWise)。三井物産とWiLが出資している外国送金サービスです。
送金額と送金先の国を入金すると、手数料を含めた送金額と為替レートの一覧が安い銀行順に表示されます。WISEで日本から外国送金をできるのは最大100万円までで、100万円に近い金額だと、他の銀行からの送金の方が安く、WISEは2番目などと表示されることもありますが、そこまで大きな金額でなければ、ほとんどの場合、WISEが安く送金できます。一度オンラインで口座を開設してしまえば、その後の送金もオンラインで簡単です。
WISE(TransferWise)のウェブサイトはこちら>>>
クレジットカードについて
できたら2枚あるといいのですが、最低1枚は持っていきましょう。多額の現金を持ち歩く危険もなくなり、レンタカーや携帯電話を契約するときの身分証明にもなります。
もし、持っていなければ、年会費が無料だったり、マイレージポイントがつくものを選ぶといいでしょう。VISA または MasterCard が便利。国内大手の JCB は海外で使えないことが多いです。
また、いつの間にか限度額を超えてしまい、使えなかったというケースもあるので限度額のチェックが必要です。
海外プリペイドカードについて
高校生などクレジットが作れない場合などには、海外プリペイドカードがお勧めです。
<キャッシュパスポート>
キャッシュパスポートは、MasterCard版の海外専用プリペイドカードです。銀行口座を開設する必要はなく、キャッシュパスポート専用口座に入金しておくことで、MasterCardカードとして、海外でショッピングをしたり、ATMから現地通貨を引き出すことができます。マルチカレンシータイプで複数の通貨に対応しています。また、紛失に備えて予備カードが付属しているので安心です。
- ATMで現地通貨が引き出せる
- MasterCard加盟店で買い物ができる
- Tポイントが貯まる
- 予備のカードがついてくる
- 盗難・紛失の場合、24時間日本語コールセンターの利用が可能
- 危険回避情報配信サービス
- 最短1週間程度のスピード発行
- 複数の通貨で使える
<MoneyT Global-JTB海外専用トラベルプリペイドカード>
MoneyT Globalは、VISA版のプリペイドカードです。プリペイド専用口座に予め入金しておくことで、必要な時に必要な分だVISAやPLUSマークのある海外のATMで現地通貨を引出せます。また、クレジットカードのようにVisa加盟店での買い物もOK。JTB海外トラベルデスクの利用ができて安心です。
- ATMで現地通貨が引き出せる
- Visa加盟店で買い物ができる
- 国内のVisa加盟店でもショッピングができる
- 盗難・紛失の場合、24時間日本語コールセンターの利用が可能
- 盗難・紛失の場合、JTB海外トラベルデスクでも対応可能
- 最短1週間程度のスピード発行
- 複数の通貨で使える
<海外プリペイドカードの比較>
種類 | 年齢 | 対応海外ATM | 海外ATM引出手数料 | 海外ATM利用限度額 | レート |
キャッシュパスポート | 制限なし | MasterCard | 1回200円 | 最大15万円 | 4%加算 |
MoneyT Global | 13歳以上 | VISA、PLUS | 1回200円 | 最大10万円 | 5%加算 |
Visaデビットカードについて
VISAデビットを扱う銀行は増加傾向にありますが、いずれかの銀行で口座を持っているか、開設することになります。それぞれの銀行のサービス内容を比較してから、開設する銀行は選んでください。
使うときは、VISAクレジットカードと同じように使用できますが、実際にはクレジットカードではなくて、それぞれの銀行で作成した口座から直接引き落としされるため、入金されている金額がそのまま限度額となります。
このため、使い勝手はクレジットカードと同じく現地で買い物をしたり、ATMで現地通貨を引き出すことができてとても便利ですが、クレジットカードのように使いすぎてしまうという心配がありません。
<ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET>
今、お勧めのVisaデビットカードが、ANAマイレージクラブと提携したソニー銀行のSony Bank Wallet。世界200以上の国と地域でショッピングでき、海外ATMで現地通貨を自分の口座から引き出すことができます。また、国内ショッピングでマイルも貯まります。
ANAマイレージクラブ/Sony Bank Walletのウェブサイトはこちら>>>
種類 | 年齢 | 海外ATM引出手数料 | 海外ATM利用限度額 | レート |
ソニー銀行 | 15歳以上 | 口座の開設状況や残高の有無による | 自分で設定 | 1USドルあたり4~15銭 |
三菱UFJ銀行 | 15歳以上(中学生は除く) | 1回110円 | 最大10万円 | 3.05%加算 |
スルガ銀行 | 15歳以上(中学生は除く) | 1回220円 | 自分で設定 | 3.00%加算 |
ジャパンネット銀行 | 15歳以上 | 無料 | 24時間あたり10万円 | 3.08%加算 |
りそな銀行 | 15歳以上 | 無料 | 自分で設定 | 2.5%加算 |
楽天銀行 | 16歳以上 | 無料 | 最大20万円 | 3.08%加算 |
イオン銀行 | 15歳以上(中学生は除く) | 1万円以内1回200円、1万円超1回200円 | 自分で設定 | 1.60%加算 |
*海外ATM引出手数料の他に、使用する現地のATM自体の手数料がかかることがあります。
*使用する現地のATM自体の利用限度額が低いときは、現地ATMの利用限度額が適用されます。