
アメリカの学生ビザ(F-1ビザ)は、他の国の学生ビザと比べて少しわかりにくいルールがあります。
たとえば、「学生ビザの有効期限が5年間ある=5年間ずっとアメリカに滞在できる」という意味ではありません。また、アメリカ滞在中にF-1ビザの有効期限が切れても、学生としてのステータスを維持していれば、すぐにビザを更新しなければならないわけではありません。
このページでは、F-1ビザを取得した後や、アメリカ滞在中によく出てくる疑問を、会話形式でわかりやすくまとめています。
- F-1ビザはいつから申請できるのか
- F-1ビザの有効期限と滞在できる期間の違い
- F-1ステータスを維持するために必要なこと
- コース修了後のグレースピリオドや転校時の注意点
アメリカ学生ビザの申請手順、I-20、DS-160、SEVIS費、面接の流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
アメリカで語学学校、大学、大学院、高校、専門学校などに通う場合、留学期間や受講内容によっては学生ビザの申請が必要です。アメリカの学生ビザは、主に学術系プログラム向けのF-1ビザと、職業訓練・専門分野向けのM-1ビザに分かれま[…]
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アメリカ留学の準備、不安な点はありませんか?
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アメリカF-1学生ビザのよくある質問
F-1ビザはいつから申請できますか?
新規のF-1ビザは、I-20に記載されたプログラム開始日の365日前から発給が可能です。
ただし、実際にビザ申請を進めるには、まずSEVP認定校に入学許可をもらい、学校からI-20を発行してもらう必要があります。I-20を受け取った後、SEVIS費の支払い、DS-160の作成、ビザ申請料金の支払い、面接予約へと進みます。
面接予約の混雑状況は時期によって変わるため、I-20を受け取ったら早めに準備を進めるのがおすすめです。
F-1ビザが取れたら、いつでもアメリカに入国できますか?
いいえ。新規のF-1ビザでアメリカに入国できるのは、原則としてI-20に記載されたプログラム開始日の30日前以降です。
I-20には「Earliest Admission Date」という日付が記載されていることがあります。この日付以降であれば、F-1ビザでアメリカに入国できます。
30日より前にアメリカへ行きたい場合は、F-1ビザではなく、別の入国資格が必要になる可能性があります。ただし、観光目的で早めに入国して、そのまま学生として授業を開始することはできないため、必ず学校や専門家に確認しましょう。
F-1ビザの有効期限が5年間あります。5年間アメリカに滞在できるということですか?
いいえ。F-1ビザの有効期限と、アメリカに滞在できる期間は別です。
ビザは、アメリカへ入国するために必要な書類です。ビザの有効期限は、「そのビザを使ってアメリカへの入国を申請できる期間」を示すもので、「その期間ずっとアメリカに滞在できる」という意味ではありません。
F-1学生としてアメリカに滞在できる期間は、原則として、学生としてのステータスを維持している期間です。入国時のI-94に「D/S」と記載されている場合は、Duration of Statusの意味で、学生としての条件を満たしている限り滞在できるという考え方になります。
F-1ステータスの維持について
学生としてのステータスを維持するとは、どういう意味ですか?
F-1ステータスを維持するとは、アメリカで学生として滞在するための条件を守り続けることです。
主なポイントは、SEVP認定校に在籍し、I-20に記載されたプログラムにフルタイムで通学することです。語学学校の場合は、一般的に週18時間以上の授業がフルタイムの目安になります。大学やカレッジでは、通常、学期ごとに所定の単位数を履修する必要があります。
また、住所変更、休学、一時帰国、転校、プログラム延長などがある場合は、必ず学校のDSO(Designated School Official/留学生担当者)に確認することが大切です。
欠席が多いと、F-1ビザに影響がありますか?
はい。欠席が多く、学校が定める出席基準を満たせない場合、F-1ステータスに影響する可能性があります。
語学学校では出席率が特に重視されることが多く、欠席が続くと学校から警告を受けることがあります。それでも改善されない場合、I-20やSEVISレコードが終了され、学生としてのステータスを維持できなくなる可能性があります。
体調不良や家庭の事情などで出席が難しい場合は、自己判断で欠席を続けず、早めに学校へ相談しましょう。
F-1ステータスを維持できなくなったら、どうなりますか?
F-1ステータスを維持できない状態になると、SEVISレコードが終了され、アメリカに学生として滞在し続けることができなくなる可能性があります。
たとえば、無断で授業に出席しない、学校の許可なくフルタイム未満の履修にする、許可なく働く、学校に連絡せず転校・退学する、といったケースは注意が必要です。
学校に正式に許可された自主退学の場合は、15日間の出国準備期間が認められることがあります。一方、ステータス違反による終了の場合は、グレースピリオドが認められない可能性があります。
状況によって対応が異なるため、トラブルになりそうな場合は、必ず学校のDSOに早めに相談してください。
コース修了後のグレースピリオドについて
コースが終わった後は、どれくらいアメリカに滞在できますか?
F-1学生は、プログラムをきちんと修了した場合、原則としてコース修了後60日間のグレースピリオドがあります。
グレースピリオドとは、コース修了後に帰国準備をしたり、次の学校への転校手続きをしたりするための猶予期間です。
ただし、この期間は「自由に何でもできる期間」ではありません。原則として就学や就労はできず、アメリカ出国、転校、ステータス変更などの準備期間と考えるのがよいでしょう。
グレースピリオド中にアメリカを出国して、もう一度戻ることはできますか?
原則として、コース修了後の60日間のグレースピリオド中に一度アメリカを出国すると、そのF-1ステータスで再入国することはできません。
グレースピリオドは、アメリカ国内で帰国準備や次の手続きの準備をするための期間です。旅行をして再入国するための期間ではない点に注意しましょう。
コース修了後にアメリカへ再入国したい場合は、目的に合った入国資格が必要になります。
一時帰国・ビザ期限切れ・再入国について
プログラムの途中で、日本に一時帰国することはできますか?
はい、F-1ステータスを維持していて、学校の許可を得ている場合は、一時帰国できるケースが一般的です。
ただし、再入国には、通常、以下の書類が必要になります。
- 有効なパスポート
- 有効なF-1ビザ
- 有効なI-20
- DSOのトラベルサインが入ったI-20
一時帰国前には、必ず学校のDSOに相談し、I-20に再入国用のサインをもらっておきましょう。
アメリカ滞在中にF-1ビザの有効期限が切れそうです。アメリカ国内でビザを延長できますか?
原則として、F-1ビザそのものをアメリカ国内で更新することはできません。
ただし、アメリカ国内に滞在している間は、F-1ビザの有効期限が切れても、学生としてのステータスを維持していれば、そのまま就学を続けられるケースが一般的です。
ここで大切なのは、「ビザ」と「ステータス」は別ということです。ビザはアメリカへ入国するための書類で、アメリカ国内に滞在し続けるためには、F-1ステータスを維持していることが重要です。
ただし、ビザの有効期限が切れた状態でアメリカを出国すると、再入国する前に新しいF-1ビザを取得する必要があります。
F-1ビザの有効期限が切れていても、アメリカに滞在していれば問題ないのですか?
F-1ステータスを維持していれば、アメリカ国内にいる間にビザの有効期限が切れても、すぐに問題になるわけではありません。
ただし、I-20の有効期限、フルタイム就学、出席率、学校のルール、住所変更の報告など、学生としての条件を守り続ける必要があります。
また、一時帰国や海外旅行をした後にアメリカへ戻る場合は、有効なF-1ビザが必要です。ビザが切れている場合は、原則としてアメリカ国外の米国大使館・領事館で新しいビザを申請することになります。
アメリカ国内での転校について
アメリカ国内で転校したい場合、新しいF-1ビザを取得する必要がありますか?
アメリカ国内に滞在したまま転校する場合、通常は新しいF-1ビザを取得する必要はありません。
必要になるのは、SEVISレコードのトランスファー手続きです。現在の学校から転校先の学校へSEVIS情報を移行し、転校先の学校から同じSEVIS番号で新しいI-20を発行してもらいます。
ただし、転校手続きは自己判断で進めるものではありません。現在の学校と転校先の学校、両方のDSOに確認しながら進める必要があります。
転校先の学校には、いつまでに入学する必要がありますか?
一般的に、F-1学生がアメリカ国内で転校する場合は、現在のプログラム終了日または最後の出席日などを基準に、一定期間内に転校先のプログラムを開始する必要があります。
目安としては、転校先のプログラム開始日が、現在のプログラム終了日から5ヶ月以内で、かつ転校先で入学可能な最も早い開始日であることが求められます。
また、SEVISのTransfer Release Dateは、現在の学校と転校先の学校の間で調整されます。手続きが遅れるとステータスに影響することがあるため、転校を考え始めた段階で早めに相談しましょう。
語学学校から大学・カレッジへ進学する場合も、転校手続きになりますか?
はい。語学学校から大学、コミュニティカレッジ、大学院などへ進学する場合も、アメリカ国内で継続して就学するなら、SEVISレコードのトランスファーや教育レベル変更の手続きが必要になります。
転校先の学校から新しいI-20を発行してもらい、現在の学校のDSOと転校先のDSOの指示に従って手続きを進めます。
進学時期が空きすぎる場合や、一度日本に帰国する場合は、必要な手続きが変わることがあります。進学先が決まったら、できるだけ早めに学校へ相談しましょう。
一度帰国してから再度アメリカ留学する場合
コースを修了して日本に帰国した後、もう一度アメリカに戻って勉強する場合、新しいF-1ビザは必要ですか?
F-1ビザの有効期限が切れている場合は、新しいF-1ビザの申請が必要です。
F-1ビザの有効期限が残っている場合でも、同じビザを使えるかどうかは、SEVISレコードの状態、新しいI-20の種類、帰国期間、留学目的などによって変わることがあります。
特に、アメリカを離れていた期間が5ヶ月を超える場合は、これまでのSEVISレコードではなく、新しいInitial I-20の発行やSEVIS費の再支払いが必要になるケースがあります。
一度帰国してから再度アメリカ留学をする場合は、学校から発行されるI-20の種類と、ビザの有効期限を必ず確認しましょう。
F-1ビザと就労について
F-1ビザでアルバイトはできますか?
F-1ビザでは、自由にアルバイトができるわけではありません。
大学やカレッジなどでは、一定条件のもとでキャンパス内就労が認められることがありますが、語学学校の学生や短期留学の場合は、就労できないケースが一般的です。
また、キャンパス外での就労、インターンシップ、OPT、CPTなどには、それぞれ条件や事前の許可が必要です。許可なく働くとF-1ステータス違反になる可能性があるため、必ず学校のDSOに確認してください。
まとめ:F-1ビザは「取得後のルール確認」も大切です
アメリカのF-1学生ビザは、申請して取得すれば終わりではありません。アメリカに入国した後も、I-20の内容、出席率、フルタイム就学、転校手続き、一時帰国時の書類、ビザの有効期限などを確認しながら、学生としてのステータスを維持することが大切です。
特に、以下の点はよく誤解されやすいポイントです。
- F-1ビザの有効期限=アメリカに滞在できる期間ではない
- 新規F-1学生は、原則としてコース開始日の30日前から入国できる
- コース修了後のグレースピリオドは原則60日間
- アメリカ国内で転校する場合は、ビザ申請ではなくSEVIS/I-20の手続きが中心
- ビザ期限切れ後にアメリカを出国すると、再入国前に新しいF-1ビザが必要になることがある
学生ビザの申請手順については、以下の記事もあわせてご確認ください。
アメリカで語学学校、大学、大学院、高校、専門学校などに通う場合、留学期間や受講内容によっては学生ビザの申請が必要です。アメリカの学生ビザは、主に学術系プログラム向けのF-1ビザと、職業訓練・専門分野向けのM-1ビザに分かれま[…]
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公式情報リンク
- U.S. Department of State|Student Visa
- U.S. Department of State|What the Visa Expiration Date Means
- Study in the States|Maintaining Status
- ICE|Transfers for F-1 Students
※ビザ・入国・滞在に関するルールは変更されることがあります。申請前や渡航前には、米国大使館・領事館、U.S. Department of State、SEVP/ICE、学校のDSOなどの公式情報を必ず確認してください。
