
イギリスに留学する場合、コースの種類や期間によって必要な手続きが変わります。6か月以内の短期留学、6か月を超える英語コース、大学・大学院・進学準備コースなどでは、利用するビザや申請方法が異なります。
この記事では、2026年6月時点の英国政府公式情報をもとに、イギリス留学でよく使われる「Student Visa」と「Short-term Study Visa」の違い、申請時期、必要書類、費用、資金証明、eVisaの確認方法までをわかりやすく解説します。
※ビザの申請条件、費用、必要書類は変更されることがあります。実際に申請する際は、必ずGOV.UKおよびビザ申請画面で最新情報を確認してください。
- イギリス留学で必要になるビザの種類
- Student VisaとShort-term Study Visaの違い
- 2026年時点の申請料・IHS・資金証明の目安
- オンライン申請からeVisa確認までの流れ
イギリス留学で必要になるビザの種類
イギリス留学では、滞在期間やコース内容によって、主に次の手続き・ビザが関係します。
| 留学内容 | 主な手続き・ビザ | ポイント |
|---|---|---|
| 6か月以内の短期留学 | ETAまたはVisitorとして渡航 | 日本国籍の方は、原則として事前にETA(電子渡航認証)が必要です。6か月以内であれば、認定教育機関で英語コースを受講できます。 |
| 6か月を超え11か月以内の英語コース | Short-term Study Visa | 英語コース専用のビザです。就労やビザ延長、家族帯同はできません。 |
| 大学・大学院・進学準備コース、11か月を超えるコースなど | Student Visa | 認可された教育機関(licensed student sponsor)からCASが発行されるコースが対象です。 |
| 4〜17歳で私立学校に通う場合 | Child Student Visa | 未成年の私立学校留学では、Student VisaではなくChild Student Visaが該当することがあります。 |
6か月以内の語学留学については、Student VisaではなくETA・Visitorとして渡航するケースが一般的です。ETAの申請方法は、以下の記事も参考にしてください。
2025年から、日本国籍の方もイギリスへ短期滞在する際に、ETA(Electronic Travel Authorisation/電子渡航認証)の取得が必要になりました。ETAは、観光、家族・友人訪問、出張、6か月以内の短期[…]
Student Visaとは?
Student Visaは、イギリスの大学、大学院、カレッジ、進学準備コース、または一定レベル以上の英語コースなどに通う場合に必要となる学生ビザです。以前のTier 4(General)Student Visaに相当するルートで、現在はStudent Visaと呼ばれています。
Student Visaの主な条件
- 16歳以上であること
- 認可された教育機関(licensed student sponsor)から入学許可を受けていること
- CAS(Confirmation of Acceptance for Studies)が発行されていること
- 授業料と生活費を支払える資金があること
- 英語力の条件を満たしていること
- 16歳または17歳の場合、保護者の同意があること
CASとは、学校が発行するビザ申請用の参照番号です。Student Visaのオンライン申請では、このCAS番号を入力します。CAS発行後は、通常6か月以内にビザ申請を行う必要があります。
Student Visaで受講できる主なコース
- 学位レベル未満のフルタイムコース
- 学位レベル以上のフルタイムコース
- 大学・大学院進学準備コース
- 一部のパートタイム大学院レベル以上のコース
- CEFR B2以上の英語コース
語学学校でも、Student Visaスポンサーライセンスを持つ学校・コースであればStudent Visaの対象になることがあります。一方、6か月を超え11か月以内の英語コースでは、Short-term Study Visaを利用するケースも多くあります。
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Short-term Study Visaとは?
Short-term Study Visaは、イギリスで6か月を超え11か月以内の英語コースを受講する方向けのビザです。英語コース専用のビザのため、英語以外のコースを受講する場合や、11か月を超えるコースに参加する場合は、Student Visaなど別のビザを検討する必要があります。
Short-term Study Visaの主な特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 6か月を超え11か月以内の英語コース |
| 滞在可能期間 | コース期間+30日まで。ただし最長11か月 |
| 申請時期 | 渡航予定日の3か月前から申請可能 |
| 審査期間の目安 | 通常3週間以内 |
| 就労 | 不可 |
| ビザ延長 | 不可 |
| 家族の帯同 | 不可 |
Short-term Study Visaでは、コース変更や就労、ワークプレイスメント、ビザ延長ができません。長期留学や進学を予定している方は、最初からStudent Visaが必要かどうかを学校と確認しておくと安心です。
イギリス学生ビザの申請時期と審査期間
Student Visaの申請時期
- イギリス国外から申請する場合:コース開始日の6か月前から申請可能
- イギリス国内で延長・切り替えをする場合:コース開始日の3か月前から申請可能
イギリス国内で申請する場合は、現在のビザが切れる前に申請する必要があります。また、新しいコースは現在のビザが切れてから28日以内に始まる必要があります。
審査期間の目安
| 申請場所 | 通常の審査期間 |
|---|---|
| イギリス国外から申請 | 通常3週間以内 |
| イギリス国内で延長・切り替え | 通常8週間以内 |
優先審査サービスが利用できる場合もありますが、利用可否や料金は申請国・申請時期によって異なります。申請画面またはビザ申請センターの案内で確認してください。
イギリス学生ビザの費用
2026年時点の主な費用は以下の通りです。
| 手続き・ビザ | 申請料 | 備考 |
|---|---|---|
| Student Visa | £558 | 国外申請・国内延長・切り替えともに同額。扶養家族も1人ごとに申請料が必要です。(2026年4月8日に£524から値上げ) |
| Short-term Study Visa | £228 | 6か月を超え11か月以内の英語コースが対象です。(2026年4月8日に£214から値上げ) |
| ETA | £20 | 6か月以内の短期留学・観光・短期訪問などで必要になる電子渡航認証です。(2026年4月8日に£16から値上げ) |
IHS(Immigration Health Surcharge)
Student VisaやShort-term Study Visaでは、ビザ申請時にIHS(Immigration Health Surcharge)を支払う必要があります。IHSは、イギリスのNHS(National Health Service)を利用するための医療付加料です。
| 対象 | IHSの目安 |
|---|---|
| 学生・扶養家族 | 1年あたり£776 |
| Short-term Study Visa | 通常£776 |
IHSの金額は、ビザの有効期間や申請場所によって計算されます。実際の支払額は、オンライン申請中に表示される金額を確認してください。
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Student Visaの資金証明
Student Visaでは、原則として「授業料」と「生活費」を支払える資金があることを示す必要があります。
授業料
1学年分、最長9か月分の授業料を支払える資金が必要です。必要な授業料の金額は、学校が発行するCASに記載されます。
生活費の基準
| 留学先 | 必要な生活費 |
|---|---|
| ロンドン | £1,529/月(最大9か月分) |
| ロンドン以外 | £1,171/月(最大9か月分) |
ロンドンとは、City of Londonおよび32のLondon boroughsを指します。
28日間ルール
資金証明が必要な場合、必要額が28日間連続して口座に入っている必要があります。また、その28日間の最終日は、ビザ申請日から31日以内である必要があります。
日本国籍の方の資金証明提出について
日本国籍の方は、GOV.UKの「differential evidence requirement」対象国に含まれているため、通常はStudent Visa申請時に資金証明書類の提出が免除されます。
ただし、UKVIから追加で提出を求められる可能性があります。提出を求められた場合に備えて、残高証明や取引明細など、条件を満たす書類を準備できる状態にしておきましょう。
Student Visaの必要書類
Student Visaの申請では、主に以下の書類が必要です。実際に必要な書類は、申請者の年齢、国籍、コース、スポンサー、過去の滞在歴などによって変わります。
- 有効なパスポート
- CAS(Confirmation of Acceptance for Studies)
- 資金証明書類(求められた場合)
- 英語力を証明する書類(必要な場合)
- ATAS証明書(該当するコース・国籍の場合)
- 保護者の同意書(18歳未満の場合)
- 親子関係を証明する書類(18歳未満の場合)
- 奨学金・スポンサーの同意書(過去12か月以内に学費・生活費の支援を受けている場合)
- 英語またはウェールズ語以外の書類の認証翻訳
修士・博士課程などで、科学技術分野の一部コースを履修する場合は、ATAS(Academic Technology Approval Scheme)証明書が必要になることがあります。ATASが必要な場合、Student Visa申請前に取得しておく必要があります。
Short-term Study Visaの必要書類
Short-term Study Visaでは、主に以下の書類が必要です。
- 有効なパスポート
- 滞在中の費用を支払えることを示す書類(銀行明細など)
- 滞在先や旅行計画の情報
- 授業料を支払った、または支払えることを示す書類
- コースの入学許可書(コース名・期間・費用などが記載されたもの)
- 英語またはウェールズ語以外の書類の認証翻訳
- 18歳未満の場合、保護者の同意書や滞在先に関する書類
Short-term Study Visaは英語コース専用のビザです。英語以外のコースを受講する場合や、就労・インターンシップを予定している場合は、別のビザが必要になる可能性があります。
イギリス学生ビザの申請方法
手順1:学校からCASまたは入学許可書を受け取る
Student Visaの場合は、学校からCAS番号を受け取ります。Short-term Study Visaの場合は、コース名、期間、費用などが記載された入学許可書を準備します。
手順2:必要書類を確認・準備する
パスポート、資金証明、英語力証明、ATAS、保護者同意書など、申請者の状況に応じた書類を準備します。日本語の書類を提出する場合は、英語またはウェールズ語の認証翻訳が必要です。
手順3:GOV.UKでオンライン申請を行う
ビザ申請はGOV.UKからオンラインで行います。申請フォームに必要事項を入力し、申請料とIHSを支払います。
Student Visaのオンライン申請ページ(GOV.UK)
Short-term Study Visaのオンライン申請ページ(GOV.UK)
手順4:本人確認を行う
日本国籍者の場合、初回のStudent visa申請では基本的にビザ申請センターで生体認証が必要です(EU/EEA国籍者とは異なります)。
手順5:必要書類をアップロードまたは提出する
必要書類は、オンラインでアップロードするか、ビザ申請センターでスキャンして提出します。ビザ申請センターの有料サービスを利用できる場合もあります。
手順6:審査結果を待つ
イギリス国外からStudent Visaを申請する場合、通常の審査期間は3週間以内です。Short-term Study Visaも、オンライン申請後に本人確認と書類提出が完了してから、通常3週間以内に結果が出ます。
手順7:eVisaを確認する
申請が承認されると、eVisa(オンライン上の在留資格記録)にアクセスできるようになります。審査結果のメールまたはレターに、UKVIアカウントの作成やeVisa確認方法が案内されます。
eVisaは、イギリスでの在留資格、ビザの有効期間、条件などをオンラインで確認するためのものです。渡航に使うパスポート情報をUKVIアカウントに正しく紐づけておきましょう。
イギリスへの入国時期
Student Visaが発給された場合、コース開始前にイギリスへ入国できる時期は、コース期間によって異なります。
| コース期間 | 入国可能時期 |
|---|---|
| 6か月以下のコース | コース開始日の1週間前から |
| 6か月を超えるコース | コース開始日の1か月前から |
ただし、ビザに記載・表示されている有効開始日より前にイギリスへ渡航することはできません。航空券を予約する前に、必ずビザの開始日を確認してください。
扶養家族を連れて行ける?
Student Visaでは、条件を満たす場合に限り、配偶者・パートナー・子どもを扶養家族(dependants)として申請できることがあります。
主な対象は、政府奨学金などの支援を受ける6か月を超えるコースの学生、または一定条件を満たす大学院レベル以上の学生です。2024年1月1日以降に始まる大学院レベルのコースについては、PhDなどの博士課程または研究主体の高等学位であることが求められます。
語学留学や一般的な学士・修士課程では、家族帯同が認められないケースが多いため、家族で渡航を希望する場合は、出願前にビザ条件を確認しておきましょう。
卒業後の滞在を考えている方へ
イギリスでは、Student Visaで対象コースを修了した後、条件を満たせばGraduate visa(卒業後就労ビザ)へ切り替えられる可能性があります。Graduate visaを使うと、就労先を確保していなくても、卒業後一定期間イギリスに滞在し、就職活動や勤務を行うことができます。
2027年1月1日からGraduate visaの滞在期間が短縮されます
英国政府の公式発表により、Graduate visaの滞在可能期間は、申請日によって以下のように変わります。
| 申請日 | 滞在可能期間 |
|---|---|
| 2026年12月31日までに申請 | 2年間 |
| 2027年1月1日以降に申請 | 18か月 |
| PhDなど博士課程・博士相当資格を取得した方 | 3年間(申請日にかかわらず変更なし) |
適用されるのは「コース修了日」ではなく「Graduate visaの申請日」です。たとえば、2026年9月以降に1年制の修士課程を始める場合、修了は2027年中になることが多いため、Graduate visaは18か月の対象になる見込みです。
ポイント:2026年中に修士課程・学士課程を修了し、2026年12月31日までにGraduate visaを申請できる方は、現行の2年ルールが適用されます。卒業時期や申請タイミングによって滞在期間が変わるため、入学前にスケジュールを確認しておきましょう。
Graduate visa中は、就労業種や職位の制限なく働くことができますが、ビザの延長はできません。引き続きイギリスに滞在したい場合は、Skilled Worker visaなど別のビザへの切り替えが必要です。卒業後の進路を考えている方は、入学前からGraduate visa後のキャリアプランも視野に入れて準備するのがおすすめです。
制度は今後も変更される可能性があるため、申請前に必ずGOV.UKの最新情報をご確認ください。
よくある質問
まとめ:ビザの種類を間違えないことが大切
イギリス留学では、コース期間と内容によって必要な手続きが変わります。6か月以内の短期留学ならETA、6か月を超え11か月以内の英語コースならShort-term Study Visa、大学・大学院・進学準備コースなどではStudent Visaが関係することが多くなります。
特にStudent Visaでは、CAS、資金要件、英語力、IHS、eVisaなど、確認すべき項目が多くあります。学校選びの段階で「どのビザに対応しているコースか」を確認しておくと、申請準備がスムーズです。
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